法定相続情報一覧図とは?従来必要だった戸籍の束が不要に
『法定相続情報一覧図』とは、法務局が発行する「相続関係を証明する書類」のことであり、戸籍謄本などを基に作成され、被相続人(亡くなった人)と法定相続人の関係を一覧図として示しています。
この一覧図は、「法定相続情報一覧図の写し」という形で発行され、相続手続において戸籍謄本の代わりとして利用できるので、金融機関での解約手続や、法務局で行う不動産登記手続における書類提出の手間が削減できるようになります。
法定相続情報証明制度
『法定相続情報証明制度』とは、相続人を特定できる戸籍謄本等と相続関係の一覧図(法定相続情報一覧図)を法務局に提出することで、登記官の認証文が付された一覧図の写しが交付される制度のことです。
申出人はこの制度を利用し一覧図を受け取ることで、法定相続人が誰なのかを公的に証明できるようになります。

法定相続情報一覧図を利用できる手続
法定相続情報一覧図を利用できる手続は、具体的には以下のようなものがあります。
- 銀行の解約払戻
- 不動産登記や有価証券の名義変更
- 自動車の名義変更
- 相続税の申告
- 遺族年金、未支給年金等の年金手続
法定相続情報一覧図を利用した方が良いケース
相続手続を進める際には、原則として被相続人(亡くなった人)の出生から死亡までの戸籍謄本等をすべて集め(被相続人の兄弟姉妹や甥姪が法定相続人になるようなケースでは、必要な戸籍が数十通におよぶこともあります)、相続人を確定させなくてはなりません。
法定相続情報証明制度が始まる前は、集めた戸籍謄本等の束を、相続手続を取り扱う各種窓口に何度も出し直す必要があったのですが、一つの窓口に戸籍謄本を提出すると、その窓口から返却されるまでは、その他の窓口での手続を進めることができなくなってしまい、すべての手続が終了するまでに相当な時間を要していました(必要な手続の数だけ戸籍謄本を取得しておく方法もありますが、当然その分費用がかかります)。
しかし、2017年5月に法定相続情報証明制度が始まったことで、認証文が付されたA4サイズ1枚の一覧図の写しを戸籍の束にかえられるようになり、かつ、必要な枚数分交付してもらうことも可能となったので、手続に要する手間と時間が大きく削減されました。
そのため、取引銀行の数が多いなど、手続の回数が多い場合には、法定相続情報一覧図を活用した方がスムーズに手続を進められるでしょう。
法定相続情報一覧図を利用しなくてもいいケース
登記官の認証文が付された法定相続情報一覧図の写しを交付してもらうには、申出人が必要な戸籍を集め、内容を読み解き、家系図のような一覧図を作成する必要があります。
必要な戸籍が多い場合には、それらを取得するだけでも時間がかかりますし、古い戸籍に関しては内容を把握することが容易ではないケースもあるため、作成にはかなりの手間がかかります。
そのため、手続をする機関が少ない場合には、法定相続情報一覧図を作成せず従来通り戸籍の束を使って手続を進める方が良いでしょう。
法定相続情報一覧図の写しの交付を受けるまでの手順
1. 必要書類の準備
一般的な必要書類は以下のとおりです(その他の書類が必要になることもあるので、事前に法務局にお問い合わせください)。
- 被相続人の出生から死亡までの戸籍
- 被相続人の住民票の除票
- 相続人全員の現在戸籍
- 申出人の住所・氏名を確認できる公的書類(運転免許証など)
2. 一覧図の作成
取得した戸籍の情報などを基に法定相続情報一覧図を作成します。
作成の際には法務局のサイトに掲載されている『主な法定相続情報一覧図の様式及び記載例』を利用すると良いでしょう。
自分自身で作成することが難しい場合には、行政書士などの専門家に依頼することも可能です。
3. 申出書と共に提出
申出書に必要事項を記入し、集めた必要書類、作成した法定相続情報一覧図と共に法務局に提出します。
なお、提出する法務局は以下から選択できます。
- 被相続人の死亡時本籍地
- 被相続人の最後の住所地
- 申出人の住所地
- 被相続人名義の不動産の所在地
4. 法定相続情報一覧図の写しの交付
登記官の確認後問題がなければ、通常1週間程度で認証文付きの法定相続情報一覧図の写しが交付されます。
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投稿者プロフィール

- 行政書士香川法務事務所 代表
- 行政書士(東京都行政書士会荒川支部理事、荒川区役所区民相談員)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ビリヤードプロ
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