相続人がいない場合、遺産はどうなる?|手続きの流れと生前対策を解説
相続が発生しても、必ず相続人がいるとは限りません。
法定相続人がいない場合や、相続人全員が相続放棄をした場合などには、「相続人不存在」の状態となり、遺産は通常の相続とは異なる流れで扱われます。
法定相続人の決まり方
相続では、民法により誰が相続人になるかがあらかじめ定められています。
まず、配偶者は常に相続人となります。
そのうえで、配偶者以外の親族については、次の順位で相続人になります。
・第1順位:子
・第2順位:直系尊属(父母・祖父母など)
・第3順位:兄弟姉妹
なお、子がすでに亡くなっている場合でも、孫がいる場合には、その孫が代襲相続人になります。
また、兄弟姉妹がすでに亡くなっている場合には、その子である甥・姪が代襲相続人となります。
相続人がいない状態とは
例えば、配偶者がおらず、さらに父母や祖父母もすでに亡くなっており、兄弟姉妹もいない場合には、法定相続人がいない状態となります。
また、相続人が存在していても、その全員が相続放棄をした場合や、相続欠格・廃除によって相続権を失った場合には、結果として相続人がいない状態となります。
相続人がいない場合の手続きの流れ
相続財産清算人の選任
相続人がいない場合には、相続財産を管理・清算するために、家庭裁判所へ相続財産清算人の選任申立てが行われます。
申立てができるのは、
・債権者
・受遺者
・特別縁故者となり得る人
・その他の利害関係人
・検察官
などです。
申立ての際には予納金が必要となり、一般的には数十万円から100万円程度が目安とされています(事案により変動)。
選任される清算人は、弁護士などの専門家であることが多く、財産調査、管理、換価、債務の弁済などを行います。
公告(相続人・債権者の確認)
相続財産清算人が選任されると、官報による公告が行われます。
まず、相続人がいる場合には申し出るよう公告(相続人捜索の公告)がされます。
この期間は6か月以上とされており、この期間内に相続人が現れない場合には、相続人不存在として扱われます。
あわせて、債権者や受遺者に対しては、請求の申出を求める公告が行われます。
この申出期間は2か月以上とされており、上記の公告期間内に設定されます。
債権者への弁済・財産の清算
公告期間の経過後、債権者がいる場合には、相続財産から弁済が行われることになり、必要に応じて、不動産の売却などにより財産を換価し、清算が進められます。
特別縁故者への財産分与
相続人不存在が確定した後、亡くなった方と特別な関係にあった人(特別縁故者)は、家庭裁判所に申立てをすることで財産の分与を受けられる場合があります。
例えば、
・内縁の配偶者
・療養看護に尽くした人
・生計を同じくしていた人
などが該当する可能性があります。
残余財産の帰属
特別縁故者への分与などを経てもなお財産が残る場合、その残余財産は国庫に帰属します。
第959条
前条の規定により処分されなかった相続財産は、国庫に帰属する。
なお、残余財産の中に共有財産が含まれている場合には、その持分は他の共有者に帰属します。

遺言書があれば希望する相手に財産を残せる
相続人がいない場合、何も対策をしていなければ財産は最終的に国のものになります。
自分が築いてきた財産が、自分の意思とは関係なく国に帰属することに違和感を持つ方も少なくないでしょう。
そのような場合に、遺言書を作成しておくことで、お世話になった人や内縁の配偶者、友人、法人や団体など、自分が望む相手に財産を残すことができます。
その際には、
・誰に何を渡すのかを明確にする
・財産を特定できるように記載する
・遺言執行者を指定しておく
といった点を押さえておくことで、手続きを円滑に進めることができます。
荒川区の相続・生前対策なら【相続・生前対策専門】行政書士香川法務事務所へ
相続人がいない場合、遺産は最終的に国庫へ帰属することになります。
こうした結果を避け、自分の意思に沿った形で財産の行き先を決めるためには、あらかじめ遺言書を作成しておくことが重要です。
行政書士香川法務事務所では、相続人がいない方の遺言書作成や生前対策に関するご相談を承っており、必要に応じて司法書士や税理士などの専門家とも連携しながら対応しています。
荒川区で相続や生前対策についてお悩みの方は、【相続・生前対策専門】行政書士香川法務事務所までお気軽にご相談ください。

投稿者プロフィール

- 行政書士香川法務事務所 代表
- 行政書士(東京都行政書士会荒川支部理事、荒川区役所区民相談員)、2級ファイナンシャル・プランニング技能士、ビリヤードプロ
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